2011/12/30

戦争証跡博物館(ベトナム・ホーチミン市)


2011年の暮れ、かみさんのお供でベトナムに行ってきました。
どうしても行ってみたかった戦争証跡博物館に、閉館間際に一人駆け付けました。
ベトナム戦争を、誰が何をどのように記録したのかをみたかったのです。

「戦場カメラマン」が注目された戦争でした。有名なカメラマンが、それぞれの視点でべトナム戦争を記録し、発表しました。その表現方法は違っても、民衆を、そして兵士を苦­しめたベトナム戦争の姿は世界中に報道されました。その後のマスメディアの統制による戦争報道とは大違いです。

しかし専門のカメラマンによる写真以上に私の心に突き刺さったのは、枯葉剤等による生まれてきた子どもたちへの被害の写真です。戦後にわたり、ショウガイをもった子どもた­ちか大勢生まれてきたのです。
日本のマスコミでは大きく取り上げられることのない写真です。私も正視することが出来ませんでした。
たぶん、医学的な記録として撮られたであろう写真に、戦場カメラマンが意図的に撮った写真以上に、戦争の残虐さ、おぞましさを伝える力がありました。
戦争はかっこいい英雄物語じゃない。机上の数字の生き死にの数じゃない。コンピューターゲームの勝ち負けじゃない。

涙がボロボロとまりませんでした。

これから長期にわたって出てくるであろう原発事故の放射線被害が心配でなりません。
たぶん数字で言えば被害に遭う確率は低いんでしょうけど、当事者になったら「運が悪かった」では悔やまれて仕方ないでしょう。

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